バイクにナビをつけよう
バイクにナビをつける方法としては、以下のような3種類がまずあげられます。
長所 |
短所 |
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車用ナビをタンクバックに入れる | ルートナビ利用可能 |
電源処理が必須 値段が高い 振動に弱い バイク設置が大変 |
Garmin社のハンディGPSを専用金具でハンドル部分に固定 |
乾電池で長時間動作 |
白黒表示 機能の割に値段が高い |
PDAにGPSユニットをつけてマウント | バッテリで動作 |
GPS使用時はバッテリ消費が激しい バイク設置が大変 環境構築に知識が必要 |
それぞれ一長一短はありますが、このたび、MitacJapanからGPS内蔵PocketPC 「Digiwalker Mio168」が発売されました。
本体に標準で、GPS・地図ソフト・シガーソケット電源アダプタ・車載固定用具・ケースがついてくるので細かいパーツ購入は不要というところに惹かれたので即日購入して、早速バイクにマウントしてみました。
・搭載方法
ネットでPDA等をマウントしている方のページを見ていると、バーハンドル車にハンドルマウントしている方が殆どでしたが、CBR150Rは小型でセパハンなのでハンドル部には搭載スペースがありません。
標準でついてくる車載固定用具は大型吸盤で固定する20cm程度のフレキシブルアーム状になっています。
そこで、フロントスクリーンに吸盤をつける形で固定してみました。
吸盤はがっちりくっついて、かなり振動しても離れる気配はありません。
実際にMioを設置してみました。
PDAホールド部には強力な磁石が入っており、Mioもがっちり固定されています。
走行中は20cmのアームが長いため、微妙な振動でプルプル震えますが、見えないほどではありません。
CBR150Rのタンクにマウントする金具を自作してみましたが、エンジン振動を拾ってしまい標準マウンタよりも見づらいため断念しました。
GPS稼動時のバッテリ持続時間は公称5時間ですが、昼間の視認性を確保するためにバックライトを最大輝度にすると実際は1.5時間程度しか持たないようです。
そこで、バッテリから電源を取り出すようにしました。
買ったのは、ドンキホーテで\598-のヒューズ取り出し型の増設ソケットです。
これをサドル下のヒューズボックスに挿してマイナスをアースに落とすだけです。
ソケット部は
フロントのカウルに両面テープで固定して完成です。
これにMioに標準付属するシガーライター電源ケーブルをセットすれば、バッテリ残量を気にせずに利用可能になりました。
・GPS環境の構築
次はソフトウェア環境の構築です。
Mio168には標準で 「昭文社 Super Mapple Digital Ver.4」のサブセット版である「Super Mapple Digital Ver.4 for Mio」が付いてきます。
これは製品版から東京周辺・大阪・札幌・福岡等の大都市以外の詳細地図を取り除いたものです。
広域・中域図は全国入っていますし、大都市圏はサポートしていますので、よほどのことがない限りこれで十分です。
まずは、MioにSuperMappleをインストールします。
多少手順がわかりにくいので、
FAQのページを見ながら指定ファイルをコピーします。
次に必要な部分の地図データをインストールします。
私は普段利用する関東周辺の詳細全データと福岡を全て入れましたが、SDカードに100MBほどになりました。
全国を入れ替え無しに利用したいというユーザでなければ、128MBのSDカードで足りますが、価格も安くなっている256MBをお勧めします。
地図以外にもmp3データを持ち歩いて、旅先で楽しむ等の使い道もありますしね。
SuperMapple利用の場合はこれで準備完了です。
ほかにもフリーソフトなどで、GarmapCEやOmani等の著名なソフトがありますので、今後動作比較など行ってみたいと思います。
・ツーリングしてみよう
まずはGPS衛星の補足からです。
「WGS-84」「COM2」に設定を行い、GPS監視を開始すると、初回は2〜3分、2回目以降は30秒程度で衛星を捕捉します。
後は走るだけです。
走り始めると進行方向も正しく表示され、指定秒数で移動ポイントログを記録していきます。
位置のずれは±3m程度でかなり正確に補足されており、細い道に入ってもきれいに表示されます。
画面更新速度も毎秒書き換えられるので、走行中でもリアルタイムに地図がスクロールする様子がよくわかります。
晴天での視認性ですが、バックライト輝度最大で何とか見える感じです。
逆に夜間は明るすぎるので、バックライトを最低まで落とした方がよさそうです。
走行中は微妙な振動で多少見づらくなりますが、30分程走っていると慣れて大して気にならなくなりました。
交差点で停止すると、車用ナビと違い車速センサーや自立航法ジャイロが搭載されていないため、進行方向の補足に失敗し、その場で向きがくるくる回ってしまいます。
そのため、地図をヘッドアップ表示にしている場合、その場で地図がまともに見えなくなってしまいますので、ノースアップ表示をお勧めします。
また、交差点停止するとGPSをロストする場合が多々ありますが、走行を再開するとすぐに再捕捉するので気にしないでも大丈夫です。
といった感じで、交差点停止時に地図の確認・走行中には流し見をする用途には必要充分な性能がありました。
・便利な利用法の模索
Mio側にはナビ機能が無いので、PCにインストールされているSuperMappleでルート作成を行います。
ルートを地図で追ってゆき、曲がる交差点や休憩地点などのポイントにカスタム情報を作成し「右折してR246へ」「休憩」等のテキストを入力します。
この情報をファイルに保存して、Mioに転送してやると、ツーリング時には地図にテキスト付きでポイントが表示されますので簡易ナビとして使えます。
また、ツーリング後は移動ポイントの記録ログをファイルに保存して、PCで読み込み、ツーリングレポートの作成に役立てることもできます。
とりあえず、4万円で全てがセットになっているMio168はバイク用としてかなりお買い得と感じました。